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生地から選ぶ
お仕立てシャツは様々な色や柄から好みに合った生地を選ぶ事ができます。素材や繊維、織り方、織り柄、加工方法などの違いにより、多種多様な布地の風合いや素材感が楽しめるのが一つの醍醐味です。
スーツを着る場や目的に合った生地を選んで、風合いの違いを楽しんでみましょう。
ここでは知っておきたい生地の基礎知識と代表的な生地をご紹介します。
あなたならどんな生地のシャツをお仕立てしますか?
シャツ生地を織る糸
シャツ生地を織る糸には、≪単糸≫と≪双糸≫の2種類があります。
■単糸
紡績したままの1本の糸のことです。50番手単糸の場合、綿は50/1、毛1/50と表記されます。
■双糸
2本の単糸をより合わせ1本の糸にしたものです。100番手双糸の場合、綿は100/2と表記されます。
■番手
糸の太さは≪番手(ばんて)≫という単位で表します。 「50番手」、「20番手」というように表され、番手の数字が大きくなるほど糸は細くなっていきます。 細番手の糸を使った織物ほど薄くて表面が滑らかで高級品とされ生地の光沢感が高まります。 逆に、小さい番手の糸で織った生地は、摩擦に強く丈夫といった特徴があります。 一般的な生地から高級な生地まで、使われる糸の太さや織り柄が分かれます。 ドレスシャツは50~120番手、カジュアルシャツは40~80番手が主流です。
シャツ生地の織り方
生地の織りは、原則として経(タテ)糸と緯(ヨコ)糸を直角に一定の法則で交差させて作られます。 基本的な織り方には≪平織(ひらおり)≫と≪綾織(あやおり)≫≪朱子織り≫という3組織で構成されています。この組み合わせや織りの密度によって、さまざまな生地が形成されるのです。 シャツの場合、丈夫で長持ちして摩耗に強い平織りがその大半を占めます。
■平織
経糸と緯糸を交差させて織る単純な織物です。繊維の密度が高く丈夫で摩耗にも強いのが特徴です。シャツに利用されている代表的なものに、ブロード・オックスフォード・ローン・バチストなどがあります。
■綾織
経糸と緯糸が2本以上連続して織られる織物です。斜紋線と呼ばれる斜めの織り目が連続しており、英語で「ツイル」と呼ばれます。平織りに比べて糸密度を高くすることができ、光沢のあるソフトな風合いになります。素材感の楽しめる地厚感のある生地に仕上がります。
■朱子織り(しゅすおり)
経糸と緯糸の交差を少なくして、その交差を連結させずに分散させる織り方です。一般的にサテンと呼ばれます。表面は非常に滑らかで光沢がありますが摩擦には弱いのが特徴です。
シャツ生地の素材・機能の種類
シャツ生地にはどのような素材が使われているのでしょうか。 生地に使用している繊維には、大きく分けて≪天然繊維≫と≪化学繊維≫の2種類があります。中でも、綿・麻・ポリエステルを使った生地が一般的になります。
■天然繊維
植物繊維(綿・麻など)、動物繊維(絹など)
■化学繊維
再生繊維(レーヨン・キュプラなど)、半合成繊維(アセテートなど)、合成繊維(ナイロン・アクリル・ポリエステルなど) それぞれの特徴として、綿や麻は肌触りが良く、吸水性、通気性、放熱性に優れますが、シワができやすく縮みやすいという欠点があります。一方、ポリエステルはシワになりにくく軽くて丈夫ですが、吸水性や通気性に優れないという特徴があります。
■形状記憶・形態安定シャツ
ビジネス用のシャツでは実用性を考え、綿とポリエステル2種類の素材を合わせた混紡素材を使ったシャツも多くなっています。アイロンをかけなくてもある程度のスタイルが維持できる手入れが楽なのが人気の理由です。
■ストレッチ素材
綿とポリエステルの混紡素材を使用し、生地が伸び縮みするので体にフィットして動きやすいのが最大の特徴です。スリムなスタイルなシャツでも着心地がよく、生地がもとの形に戻りやすいのでシワになりにくいのも嬉しい点です。
主なシャツ生地・織物の種類
シャツにはどのような生地が使われているのでしょうか。 それぞれの特徴と違いを知れば、シャツを見る目が変わり楽しみが増してくるはずです。 様々な生地を積極的に取り入れて、おしゃれの幅を広げていきましょう。
■ブロード
経糸と緯糸の密度を約2対1の割合で織った、シャツ生地の代表的な素材。基本色は白で、表面になめらかな光沢がありソフトな手触りが特徴です。色布面に細かい横畝のある平織りで、綿100%またはポリエステルと綿の混紡のものが一般的です。英国名ではポプリンとも呼ばれます。
■オックスフォード
縦と横に糸を2本ずつ引きそろえた織目がはっきりしている平織物。やわらかく光沢があり比較的厚地のふっくらした風合いが特徴です。通気性がよくシワも付きにくい丈夫な素材として、アメリカントラッドのボタンダウンシャツによく用いられます。オックスフォードより細番手のものをピンポイントオックスフォードと呼びます。
■ロイヤルオックスフォード
オックスフォードの一種で細番手の糸を使って織られた平織物。柔らかでつややかな光沢があり上品な素材感があるのが特徴です。 ドレッシーな着こなしに重宝されます。
■ドビー
ドビー織機で織った平織りまたは綾織りを地にして、 小柄な模様を織りだした変わり織りの一種。表面の柄に光沢がありエレガントな雰囲気があります。白地に白模様が一般的でストライプ、ドット、花柄など種類は豊富です。近くでは模様が見え、少し離れると白無地のに見えるのもおしゃれ感があります。
■ツイル
表面に斜めの畝が浮き出る織物の総称。柔らかかさと光沢があり、シワになりにくいのが特徴です。肌ざわりも良く、別名綾織りとも呼ばれます。
■シャンブレー
縦糸に色糸、横糸に白糸を使って織られる平織物。薄手でつやがあり淡いパステルカラーが特徴的です。独特な霜降り状の風合いはシャンブレー効果や霜降り効果と呼ばれます。
■ ジャガード
ジャガード織機を使って織られる変わり織りの一種。ドビー織りよりも大柄で複雑な模様を織り込むことができます。
■ローン
一般的に60番以上の細番手の糸を使って、密度を荒めに織った薄手の平織物。さらっとした柔らかな肌触りで上品さが醸し出されます。主に盛夏用として利用されます。
■エンドオンエンド
紺と白を1本おきに配列し、横糸も同様の色糸の配列で織り込んだ平織物。無地でも深い味わいがあり、日本では刷毛目(ハケメ)ともいわれます。
■ダンガリー
デニムの一種でカジュアル感のある厚手の素材。デニムより薄手ですが、耐久性に優れているのが特徴です。かつては水夫用の船上服として用いられていました。
■ボイル
細いボイル糸を使用した平織物。薄手で通気性があり、目が粗く透けるシャリ感じがあるので、主に盛夏用として利用されます。
■ヘリンボーン
斜めのラインが向きを違えて交互に並ぶ模様が浮き上がる生地。模様がニシンの骨に似ているので名付けられた名称で、日本では杉綾織りともいわれます。
■刺子織
平織りなどの生地に、やや太めの糸を浮かせて刺繍のように織り、ストライプやチェックなどの柄や模様を表したものです。
■バスケット
たて糸、よこ糸共に2本以上の糸をそろえて織った生地。カゴ目のように見えることから籠織、斜子織とも呼ばれます。